さて、Chapter−13の続きからです。 ジュプトルはヨノワールさんに任せ、ミンティアはとりあえず普通に依頼をこなすことに。 いやぁ、カフェはいつもと変わってなくて和みますなぁ。 途中、アリアドス♂・アリアドネ、アゲハント♂・アゲハを仲間に。 その夜、タカハルはツクヤミに、ヨノワールとジュプトルのことには驚いたよね、と話しかけてきました。 そして早く捕まればいいね、と。 翌日も普通に依頼。 自分もヨノワールさんとジュプトルの戦い見物に行きたいです。 依頼をこなす前に、ツクヤミに「しぜんのめぐみ」を忘れさせて「のしかかり」を覚えなおしました。 だってさ……あまりにも威力が……。特攻低いから……。 というか攻撃が異常なだけだけどさ……。 とりあえず普通に依頼を。 何かそろそろ倉庫の容量がヤバそうです……。 その夜。タカハルがまた、未来からポケモンが来るなんて驚きだよね、と。 ツクヤミはふと、ジュプトルやヨノワールのいた未来世界はどんな所なのだろう、今みたいに平和なところなんだろうか、と考えます。 うーん……。ツクヤミが言うとちょっとぐっと来るね……。ああ、記憶ないんだよなぁ……と。 翌朝。 いつも通り仕事を、とペラップが言おうとするとサイレンが。 ジュプトルの捕獲に成功した、と。そしてヨノワールさんはジュプトルを連れて未来へ帰ると。衝撃を受けるギルド一行。 トレジャータウンに時空ホールというものを開いたので、帰る前にお別れをしたいとヨノワールさんが言っているそうです。 そしてトレジャータウンへ。 そこには保安官にユクシー・エムリット・アグノムなどなどのポケモンたちが。ヨノワールさんはまだいません。 ビッパが時空ホールに近づこうとすると、保安官がここに入ったら未来へ飛ばされるから注意しろ、と。しかし怪しい感じだよな。時空ホール。 そこにヨノワールさんが縛ったジュプトルとヤミラミ2匹を連れて登場。 正直、初めて見た時の感想はヤミラミ、お前どっから出てきた?だったんですが。 ヨノワール「皆さーん! 今日は皆さんにいい報告があります。 この度ようやく……ようやくこのジュプトルを……捕まえることができました! (拍手) これも皆さんが協力してくれたおかげです! ありがとうございました! (拍手) ジュプトルは見ての通り凶悪なポケモンです。皆さんの世界の平和もこれで守られるでしょう。」 ジュプトル「!! …………!! !!――――っ!!」 タカハル「ジュプトル……口を縛られてるみたい……。あれじゃ何もしゃべれないよね。」 いやいや、それが多分狙いですから(お前な) それにしても、ヨノワールさんもなかなかなこと言いますよね。こう見ると。 ヨノワール「しかし……同時に悲しいお知らせもあります。それはわたしも未来へ帰らねばならないことです。 皆さんとは……ここでお別れです。」 ヘイガニ「やっぱりそうなのかあ……。ヘイヘイ……。」 ビッパ「か…悲しいでゲス……。もっといろいろ教わりたかったでゲス……。」 ヨノワール「ユクシーさん、エムリットさん、アグノムさん……。あとのことはお任せしました。」 アグノム「うん。」 エムリット「わかってるわ。」 ユクシー「取り返した時の歯車は、私たち3匹が手分けして……必ず元の場所に戻します。」 ヨノワール「よろしくお願いします。」 保安官「イロイロト アリガトウゴザイマシタ。オカゲデ タスカリマシタ。」 ヨノワール「いやいや。こちらこそ本当にお世話になりました。これからも平和のために頑張ってください。」 保安官「ハイ! マカセテクダサイ!」 ヨノワール「では。そろそろ……。」 ヤミラミによって、時空ホールへ突き落されるジュプトル。それを追っていくヤミラミ。 それはともかく、ヨノワールさんと保安官とのやり取りが、現代の保安官と ヨノワール「それではみなさん……名残惜しいですが……。」 キマワリ「うううっ……さみしいですわ……。」 ディグダ「うう……また会いたいです……。」 ペラップ「うわ――――――――ん! ヨノワールさ――――ん! うわ――――――――ん!」 もうね、全員涙目なのがミソなのよ。 時空ホールへ向かおうとし、ふと止まるヨノワールさん。 さあ、来るぞ来るぞ……! ヨノワール「……そうだ。最後に……。最後にぜひ挨拶したい方が……。 タカハルさん。そしてツクヤミさん。」 ……ごめん。自分さ、救助隊の頃からずっと気になってたことがあるんだ。 何でこういう時ってさ、絶対パートナーの名前から先に呼ぶの? 状況的にツクヤミからじゃないかどう考えても……。リーダーも主人公なんだし……。 でもまぁいいんだ……。そろそろあのシーンだから……! タカハル「ボクたちだよ。行こう。」 そう言ってヨノワールさんの前に進み出るツクヤミとタカハル。 タカハル「これでお別れだね……。ヨノワールさん……。 今まで本当に……本当にありがとう!」 ヨノワール「………………。これで……お別れ…か……。」 そして突如、ずっと鳴り続けていた癒し系BGMが止まります。 ヨノワール「それはどうかな?」 きたあぁぁぁぁぁ!! もうね、この突然BGMがピタッと止まって急展開するこの流れ! ヨノワールさんの突然のこの発言! たまりません!! タカハル「えっ!?」 ヨノワールさんの腹の口がぐばぁっと開き、そして始まる怪しげなBGM! ヨノワール「別れるのはまだ早い!」 ツクヤミとタカハルの体をつかむヨノワールさん。ちっちゃくてよかったね! タカハル「うわっ!」 ヨノワール「オマエたちも……オマエたちも一緒に来るんだッ!!」 そう言ってヨノワールさんは、ツクヤミとタカハルをつかんだまま時空ホールへ! タカハルの叫び声を残し、時空ホールは消えてしまいました。 唖然とするポケモンたち。 それにしても、未来へ渡る途中、ヨノワールさんもくるくる回ってるのが何かウケる。 Chapter−14:未来世界へ 意識の遠のくツクヤミ。 外は暗闇。壊れた塔の中で、ヨノワールさんが語りかけます。 ヨノワール「お待たせいたしました。ディアルガ様……。 少し苦労はしましたが……ようやく……捕まえることができました。」 闇の中で光る赤い瞳。 いやぁ、闇のディアルガかっけぇ。 グルルルルルルルルルル……。 ヨノワール「…………。十分心得ております。歴史を変えようとするものは……消すのみ。 すぐに排除します。」 グルルルルルルルルルル……。 ヨノワール「……わかりました。必ず……。では。」 いやぁもう、かっけぇです。 ヨノワールさん素敵です。まさに腹心の部下という感じがたまりません。 タカハルがツクヤミを起こします。 目が覚めると、どうやらそこは牢屋。鉄格子の扉がはまっています。 調べてみてもやはり開きません。 それにしても未来のBGMかっけぇなぁ。 タカハル、未来に来たということに気付き困惑。超慌てています。 まぁそりゃそうだと思う。それにしてもツクヤミは落ち着きすぎだろう。だから。 その時、牢の扉が開いてヤミラミが4匹入ってきました。 てっとり早く目隠しをされてどこかへ連れて行かれます。ヤミラミもこう見ると結構乱暴だったんだなぁ。そりゃそうだけど。 そして目隠しを外されると、全身をロープでぐるぐる巻きにされていました。 そばの柱に縛られているツクヤミを見て、よかった、というタカハル。そこに声が。 「フンッ! これからどうなるかもわからないのに……随分とのんきなんだな。」 タカハル「えっ!?」 ツクヤミ(確か今、こっちから声が……) そこには同じく縛りつけられたジュプトルが。 アンタも十分落ち着いてるよ。 タカハル「ジュ、ジュプトル――ッ!!」 ジュプ兄「オマエたち。ここがどこだか知ってるのか?」 タカハル「し、知らないけど……。」 ジュプ兄「ここは……処刑場だ。」 タカハル「ええ――――――っ!? しょ…処刑場だってぇーっ!? ちょっと待ってよ。ジュプトルが処刑されるのはわかるよ? でも何でボクたちが! ボクたち何もしてないよ?」 ジュプ兄「フン! そんなのオレの知ったことか。 どうせろくでもないことやっちまったんじゃないのか?」 タカハル「何だとっ! ボクたち、悪いことは何もしてないぞ! アンタと一緒にしてほしくないよ!」 ジュプ兄「どっちでもいい。そんなこと言ってる間に、ホラ……おでましだ。」 この時はタカハル、まだまだジュプトル兄さんに厳しいわね。そりゃそうか。 辺りが明るくなり、ヤミラミ達が6匹登場。 タカハル「わわっ! アイツらは!?」 ジュプトル「ヤツらは処刑場の執行人であり……そして……ヨノワールの手下だ。」 タカハル「ええ!? ヨノワールさんの!?」 そこにヨノワールさん登場。 タカハル「あ! ヨノワールさん!」 ヤミラミ「ヨノワール様。3匹を柱に縛りあげました。」 ヨノワール「よろしい。」 タカハル「ヨノワールさん! ボクだよ! タカハルだよ!」 ヨノワール「ではヤミラミたちよ。これから3匹の処刑を始める。」 タカハル「ええ――――――っ!?」 ヨノワール「それでは……処刑準備、用意!」 ヤミラミ達「ウイイイ――――――――ッ!」 ヨノワールさん……本当に冷酷ね……。タカハルの声が聞こえてないわけじゃあるまいに……。これもある種プロ、ってことか。 それにしても、ヤミラミが片目を光らせるたびに笑える。 タカハル「ちょっと待ってよ! ヨノワールさん! 一体どうしちゃったの!? ボクたちどうしてこんなことに!」 ジュプ兄「アイツに何を言ってもムダだ! それより…… ……(ここからはアイツらに聞かれないように小さな声で話せ。)」 タカハル「うぐっ……(ち、小さな声で?)」 ジュプ兄「……(オマエたち。もしオマエたちも生き残りたかったら……) ……(オレに協力するんだ。)」 タカハル「……(ええっ? ……ジュ、ジュプトルに?)」 ジュプ兄「……(迷っているヒマはない。このままだとここでくたばるだけだぞ。) ……(おい! そこのオマエ!)」 はい、ずっと空気だった主人公ようやく登場です。 ツクヤミ(……!!) ジュプ兄「……(教えてくれ!)……(オマエは今何が使える!?)」 ツクヤミ(えっ? 何が使えるって? そんなこといきなり聞かれても……。えーと……ど、どうしよう……。 道具を使う) ジュプ兄「……(違う! 道具じゃダメだ!)……(オレたちは縛られて身動きが取れない!) ……(一瞬でいいから使えるものがいい!)」 ツクヤミ(ううっ……そんなこと言われても……。えーと……、技を使う) ジュプ兄「……(技か。それもいいが……)……(いや。ダメだ!) ……(オレたちは縛られて身動きが取れない!)……(一瞬のスキに使えるものがいいんだ!) ……(ハデなものじゃなく、もっと基本的なものはないのか?)」 ツクヤミ(ううっ……そんなこと言われても……。えーと……、攻撃) ジュプ兄「……!(それだ! それでいい!)」 タカハル「……(攻撃ならボクもできるよ!)」 ジュプ兄「……(よし!)」 しばらく空気になっていたタカハル登場。 ヤミラミ「処刑の準備ができました!」 ヨノワール「よろしい。しかし最後まで油断するんじゃないぞ。特にジュプトルにはな。」 ヤミラミ達「ウイイイ――――――――――ッ!」 ヨノワール「では……始めろ!」 ヤミラミ達「ウイイイ――――――――――ッ!」 ツクヤミ達の元へじりじりと近寄ってくるヤミラミ。 タカハル「……!(わわっ! こっちに来たよ!)」 ジュプ兄「……(よく聞いてくれ。)……(ヤミラミ達は処刑の時、じゃあくなツメを使う。)」 タカハル「……!(ひぇっ! 何だか怖そう!)」 ジュプ兄「……(ただ、そこに突破口がある!) ……(ヤミラミ達はみだれひっかきを無差別に繰り出す。しかしその時……) ……(その攻撃がひとつでもオレたちを縛っているロープにヒットすれば……)」 タカハル「……(そっか! ロープが緩むかも!)」 ジュプ兄「……(そうだ! そしてその瞬間、攻撃を繰り出して脱出する!)」 タカハル「……(で、でも……)……(もしみだれひっかきがロープにヒットしなかったら……) ……(それよりも、もしヤミラミ達がみだれひっかきを使ってこなかったら? ……。)」 ヤミラミ達「ウイイイ――――――――――っ!」 ジュプ兄「その時は! オレたちはおしまいだッ!!」 そして繰り出されるみだれひっかき。 タカハル「うわああああっ!」 ツクヤミ(うぐぅ!) ちょ、ツクヤミ! 何だ「うぐぅ」って!! ジュプ兄「た、耐えるんだ! チャンスが来るまで!」 タカハル「でもこのままじゃ……チャンスが来る前にやられちゃうよ!」 しかしその時、ロープに亀裂が。 タカハル「あっ!」 ツクヤミ(ロープに亀裂が!) ジュプトル「今だ! 攻撃を繰り出すんだッ!!」 タカハル「いっけぇぇ――――――っ!!」 ロープから飛び出し、ヤミラミ達に攻撃を繰り出すツクヤミ達。 一撃で2匹くらい弾き飛ばすとはさすがだなぁ。 ヤミラミ「ぐわぁっ!」 ヨノワール「な、何事だ!?」 ジュプ兄「それっ!」 ジュプトルが懐から球を取り出し叩きつけると、辺りが真っ白な光に包まれました。 ヤミラミ「うわあああぁぁ! ま、まぶしいっ!!」 ヨノワール「うろたえるな! ただのひかりのたまだ! すぐに元に戻るッ!」 しかし光が止むと、そこにツクヤミ達の姿はなし。慌てるヨノワールさんとヤミラミ達。 ヨノワール「し、しまった! ジュプトルめ! ひかりのたまのフラッシュのみ利用してこの場から逃げたな! 逃がすものか! 行くぞ!」 ヤミラミ達「ウイイイ――――――――――ッ!」 それにしても説明くさいセリフである……。怪しいなあ。 多分これ、ヨノワールさん知ってたよね。逃げてないこと。 そして地面から出てくるジュプトルとツクヤミとタカハル。 タカハル「げほっ! げほっ! 土が口の中に……。」 ツクヤミ(た…助かったのか……。しかしジュプトルはあなをほるが使えるのか……。いろんな技を持ってるんだな。) ジュプ兄「とりあえずはしのいだが……キケンが去ったワケではない。早くここを脱出しよう。」 チャプターはまだ続きますが、そろそろいい感じなのでここで切ります。 それではまた次回!
|