―”Pokemon Dungeon of Mystery:Sky Exploring Party”Play diary―
#17.ツンデレ界の女王降臨


   Chapter−15:ほしのていしのしんじつ



 岩陰に集まったミンティアと兄さん。

ジュプ兄「よし。ここがいい。ここならヤミラミ達も見つけにくいだろう。」
タカハル「教えてよ。ジュプトル。未来では……なぜ星の停止が起こったの?」
ジュプ兄「星の停止が起きた原因……それは……オマエたちが住んでいた過去の世界で……
      ディアルガが司る……時限の塔が壊れたからだ。」
タカハル「ディ、ディアルガ? 何なの? それは?」
ジュプ兄「時間を操る伝説のポケモンだ。ディアルガは時限の塔で時を守っていた。
      しかし時限の塔が壊れたのをキッカケに……少しずつ時が壊れ始め……ついには星の停止を迎えたのだ。」
タカハル「…………。ディアルガはどうなっちゃったの?」
ジュプ兄「ディアルガは時が壊れた影響で暴走した。そして星の停止を迎えた未来世界のディアルガに至っては……
      ほとんど意識もなく……今は暗黒に支配されている。もはやあれをディアルガとは言えないだろう。
      全く別の存在……そう……『闇のディアルガ』と言うべき存在になっているのだ。」

タカハル「そうなんだ……。ううっ……。」

 ディアルガと『闇のディアルガ』は別物扱いだったのか……。

ジュプ兄「『闇のディアルガ』は感情を失ったまま……ただ歴史が変わるのを防ごうと働く。
      だからオレはディアルガに狙われてるのだ。オレは歴史を変えるため……つまり……
      星の停止を防ぐために……未来からお前たちの世界へタイムスリップしたのだから。」
タカハル「ええ〜〜〜〜〜〜〜っ!?
      ジュプトルが星の停止を防ぐために……ボクたちの世界に来たんだってぇ!?
      それは……ボクたちが聞いてた話と全く逆だよ!? ジュプトルは星の停止を起こすために未来から来たんじゃないの!?
      だってジュプトルは……時の歯車を盗んでたじゃない!?」

ジュプ兄「冗談じゃない! オレが時の歯車を集めてたのは……星の停止を防ぐのに必要だったからだ。
      時限の塔に時の歯車を納めれば……壊れかけた時限の塔も元に戻る。
      また、時の歯車をとると、確かにその地域は時間が停止するが……
      それも一時的なもので、時限の塔に時の歯車を納めさえすれば……また元に戻るのだ。」


 でもやっぱり兄さんのやり方にも問題はあったよね。そりゃ信じてもらえるとは思わないけどさ。
 でもさぁ……やっぱり……うーん……。

タカハル「……ううっ……。じゃあヨノワールさんが言ってたことは? ……。
      ジュプトルは未来で指名手配中の悪者だったとか……ジュプトルが未来から逃げ延びるために……
      過去の世界へやってきたとかの話は……全部デタラメだっていうの?」

ジュプ兄「当たり前だ。ヨノワールは……このオレを捕らえるべく……『闇のディアルガ』が未来から送り込んだ……刺客だからな。」
タカハル「ええ〜〜〜〜〜〜〜っ!!? ヨノワールさんが……刺客だって!!?」
ジュプ兄「そうだ。さっきも言ったように『闇のディアルガ』は……歴史を変えようとする者がいると、それを防ごうと働く。
      だからオレがタイムスリップしたことを知ると……ヨノワールを刺客として……その後を追わせたのだ。」
タカハル「………………。ヨノワールさんが……そんな……。」
ジュプ兄「オマエたちには信じられないだろうが……。」
タカハル「全然信じられないよ! だってあのヨノワールさんだよ!?
      確かに今のヨノワールさんは……よくわからないけど……。
      でも……ボクが尊敬していた……あのヨノワールさんが……そんな……。やっぱり……信じられないよ……。」


 はぁ……。タカハルかわいいなぁ……(お前)
 そしてようやく、前回から完全に空気と化していた主人公登場。

ツクヤミ(確かに信じられないことだけど……この未来世界でこれまで起こったことを振り返ると……
      ジュプトルの言うことはスジが通っているし、納得がいく。
      そしてそれはタカハルも……本当は心のどこかで分かっているんだ……。
      わかっているからこそ、受け入れたくないんだ……。でも……。)


 いやぁ、さすがMr.冷静。10歳前後の少年とは思えないよツクヤミ。
 するとタカハルはよろよろとどこかへ向かおうとします。

ジュプ兄「おい! どこに行くんだ?」
タカハル「ボク、ヨノワールさんに会いに行く。」
ジュプ兄「何だと!?」
タカハル「ヨノワールさんに会って……ジュプトルが言ったことが本当かどうか確かめてくる。」
ジュプ兄「そんなことしてどうする! 捕まってまた処刑されるだけだぞ! オマエが敵う相手じゃないッ!」
タカハル「じゃあ……ボクはどうすればいいの!?」
ジュプ兄「どうすればいいだと!? さっきオマエは言っただろう!? 自分で判断すると!
      何を信じていいかわからないからこそ……話を鵜呑みにせず……自分で考えると!」
タカハル「ううっ……。」
ジュプ兄「苦しい時だからこそ、気持ちを強く持つのだ。あとは自分たちで考えて行動してみろ。」


 兄さんかっけえぇぇぇ!! マジかっけえぇぇぇ!!
 いやぁ、これは全国のプレイヤーが兄さんに惚れたのがわかるわ。まぁ自分は断然ヨノワール派だけど(キサマ)
 そして兄さんはミンティアを置いていこうとします。

タカハル「ジュプトルは……どうするの?」
ジュプ兄「オレはまた、星の停止を食い止めるために過去へ行く。そしてそのために……セレビィを探す。」
タカハル「セ…セレビィ?」
ジュプ兄「そうだ。オレについてきてもいいしついてこなくてもいい。
      オマエたちはオマエたちで自分の道を決めろ。じゃあな。」


 そして本当にミンティアを置いていく兄さん。何という……。
 ツクヤミは、何を信じていいのか分からないけれど、星の停止が自分たちの世界で起こったことならば過去へ戻らなければならないと決意。
 タカハルも同じ考えのようです。2匹で兄さんの後を追うことに。

タカハル「ツクヤミ。絶対に……絶対に帰ろうね! 自分たちの世界へ!」


 その頃、崩れている時限の塔にはヨノワールさんが。
 あぁ、久々だなぁヨノワールさん!! 会いたかった!!(お前な)

グルルルルルルルルルル……。
ヨノワール「ディアルガ様。あの者たちを捕らえる手はずは全て整っております。
       そして時が来たら……ディアルガ様のお力も必要になるかと……。」

グルルルルルルルルルル……。

ヨノワール「…………。かしこまりました。では、予定通りに。」

 予定通り……。ヨノワールさん……どこの夜神月だどこまで読んでたんだ……。


 一方、兄さんとミンティアは森の入口へ到着。

ツクヤミ(……! ……あ、あれ? ……。……何だろう……。今の感覚は……。前にも感じたような……。)
タカハル「ここは……どこなの?」
ジュプ兄「ここは黒の森。絶えず黒い霧がかかっているのでそう呼ばれている。
      そしてこの森の奥深くに……セレビィがいるはずだ。」
タカハル「ねえ、ジュプトル。さっきも言ってたけど……セレビィって何なの?」
ジュプ兄「セレビィは伝説の時渡りポケモンであり……時間を超える力を使う。
      まあ……ちょっと変わったヤツではあるんだけど……。」


 キサマ!! 恋する乙女に何ということを!!

ジュプ兄「とにかく、オレが過去に行けたのもセレビィの力を借りたからなのだ。」
タカハル「じゃあ、そのセレビィに会えば……ボクたちも元の世界へ帰れるってこと?」
ジュプ兄「ああ、帰れる。ただし……セレビィはオレを過去に送ったポケモンだ。
      つまりセレビィもまた、歴史を変えることに協力したことになる。」
タカハル「それは……。じゃあ、もしかしてセレビィも!?」
ジュプ兄「そうだ。セレビィもまた『闇のディアルガ』に狙われているのだ。」


 うーん……。自分、前からちょっとここ気になってるんですよね。
 だって、時渡りポケモンですよね? それってつまり、『この』世界の住民って決まってる世界ってないんじゃないですか? だったらさ、歴史を変えるってなんかちょっとセレビィは別扱いのような……違うの?

ジュプ兄「グズグズしてはいられない。早く準備してセレビィを探しに行こう。」

 兄さんに言われちゃしょうがないので準備して行きましょう。
 ううっ……倉庫が……荷物が……orz

ジュプ兄「早くしないとヤミラミ達が追ってくる。準備ができたらすぐに出発だ。」

 はい、スミマセン。

ジュプ兄「どうやら準備ができたようだな。では出発しよう。セレビィに会って過去に戻るんだ。行くぞ。」
タカハル「ちょっと待ってよ!」
ジュプ兄「どうした?」
タカハル「もしボクたち3匹が元の世界に戻れたら……ジュプトルはやっぱり前のように……時の歯車を盗むの?」
ジュプ兄「…………。ああ、そうだ。そうしないと星の停止は止められない。」
タカハル「ボ、ボクは! ボクはまだジュプトルのことを……信用してるワケじゃないからね。
      元の世界に帰りたいから一緒に行動してるだけで……ボクたちやジュプトルが元の世界に戻れた時……
      時の歯車を盗むことが星の停止とは関係なく……やっぱりジュプトルが間違ってるようだったら……
      ボクはジュプトルを止めるからね!」

ジュプ兄「…………。フン。好きにしろ。ただし……いま大切なのはお互い無事にまた過去へ行けるかどうかだけだ。
      だったら今は……そのためだけに集中しろ。行くぞ。」


 完全に仕切る兄さん。まあそりゃそうか。
 一方、ツクヤミは、以前の有無の森で感じたのと同じ感覚を覚えていることに気がつきます。

ジュプ兄「おい! 何やってるんだ! 早くしろ!」

 はい、スミマセン。

 一歩い、木陰ではヤミラミ達が一行を監視しているのでした。月というより孔明……?


  ―くろのもり―

 ま、まさか兄さんのレベルがツクヤミ達より2も高いとは……orz
 何かショック……。頑張ってレベル上げたのに……。
 そして話しかけても「○○には注意しろよ!」「早くしろ! 先を急ぐぞ!」しか言わない兄さん。せっかちねえ。
 このダンジョンのポケモンはこれまでのほど暗い感じじゃないのよね。普通の草タイプとかむしタイプとか多めで。
 ガバイトの「ドラゴンクロー」が意外とくらう……。そしてムウマージ……。ゴーストはもういいです……。しつこいようだがうちのメインウェポンは「たいあたり」です。
 レベルが上がって「ソーラービーム」を覚えるも、使いづらいのであきらめます。「にほんばれ」があれば多少は使えるけどね。まぁ特攻そんなに高くないからいずれにせよあんまり使えんけど。
 ワタッコの「タネマシンガン」を4発くらうジュプトル。「くっ……立っているのもやっとだ……。」とか「キズが深いな……。早く回復しないと……。」とか言ってます。それにしても命中率良すぎだろこの野郎……。あとスマン、オレンのみはないのよ。
 しばらくしたら「なかなか厳しいところだな……。」とか「大丈夫だ。心配するな。」とか言ってますが。スマンな、オレンのみは(以下略)
 でもその直後に奥地に到着。タイミングのいい奴。


タカハル「ここに……セレビィがいるの?」
ジュプ兄「そうだ。前に出会ったのもここらへんだった。
      『闇のディアルガ』にこの場所を知られていたら……セレビィはここからもう逃げてるだろうが……
      まだ知られてないようであれば……セレビィはきっとまだここにいるに違いない。
      おーい! セレビィ! オレだ! ジュプトルだ! いるなら姿を現してくれ!」

タカハル「………………。…………出て…来ないね……。
      やっぱり……『闇のディアルガ』に追われて……逃げちゃったのかな……。
      ま、まさか……もうディアルガに……捕まってたりしたら……。」


 と、その時声が。

*「捕まるですって?」
タカハル「わっ! どっからか声が!? …………。何も聞こえないね。さっきのは……気のせいだったのかな……。」
*「ウフフッ! 気のせいじゃないわ! 私が捕まるですって? 失礼ね!
  私が捕まるなんて……絶対あり得ないわ! ウフフッ!」


 そしてジュプトルの前に桃色のセレビィが登場!あぁ、何度見てもかわいいなこの子!

*「お久しぶりです。ジュプトルさん。」
ジュプ兄「ああ、久しぶりだな。セレビィ。」
タカハル「ええっ!? こ、これがセレビィ!?」
セレビィ「ちょっとー、キミねー。私、あなたにコレ呼ばわりされるスジあいはないんだけど……。」
タカハル「あ……ああ、ゴメン。
      時間を超える力を使うって聞いてたから……何かものすごいポケモンを想像してたんだけど……。」

セレビィ「失礼ね。見た目で判断するのはよくないわよ。でも……許してあげる。
      だってそれって……私が思いのほかかわいくて、特別ってことでしょ? ウフフ!」

タカハル「ま…まあ……。」

 ダメだこの子。マジかわいいわ。怒りマークついてるドットも、笑顔の顔グラもかわええのう。

ジュプ兄「セレビィ。また力を貸してほしいんだ。」
セレビィ「わかってます。こうやってジュプトルさんがまたやってきたってことは……
      過去の世界で失敗したから戻ってきたんでしょ?」
ジュプ兄「うっ……まあ、そうだが……。」
セレビィ「しっかりしてくださいよね。私、もうイヤですから。こんな暗い世界で生きていくのは、もう。」
ジュプ兄「悪いが、無駄口叩いているヒマはないんだ。ヤミラミに追われている。
      早く行かないと、ここにも迷惑をかけてしまう。」

セレビィ「ウフフ! 大丈夫ですよ。心配しないで。私、ヤミラミが来たってどうってことないですから。
      それにもし、星の停止を食い止めることができて……この暗黒の世界が変わるなら……
      私も命をかけて……ジュプトルさんに協力します。」


 絶対結婚したらカカア殿下だよねこの2匹。セレビィの尻に敷かれるジュプトルが容易に想像できるわ。
 でも、セレビィがジュプトルに対してだけ若干敬語なのがいいのよね。

ジュプ兄「それで……時の回廊は?」
セレビィ「はい。近くにあります。この森を超えた高台の上に時の回廊はあります。」
ジュプ兄「よかった。早く案内してくれ。」
セレビィ「はい! 今回時の回廊を渡るのはこの3匹ですか?」
ジュプ兄「ああ。そうだ。」
セレビィ「あら? そっちのコは? ……。」
ツクヤミ(な…なんだ? ……。)
セレビィ「……………………。いえ。まさかね……。」

ジュプ兄「どうかしたのか? セレビィ。」

セレビィ「ううん。何でもないです。ではみなさん。行きましょう。時の回廊へ。」

 うーん。さすが伝説。ツクヤミの正体には薄々気づいてるみたいですね。
 そして一方、相棒でありながら全く気付かない兄さん……。セレビィのほのかな想いに対してといい、こいつ、鈍いにもほどがある……。


タカハル「ねえ、ジュプトル。その……時の回廊って何なの?」
ジュプ兄「時の回廊はセレビィの時渡りに使われる回廊で……時空を超えることができる秘密の道だ。」
セレビィ「小さな時渡りだったら私だけでもいけるんだけど……
      時代を大きく超えるような時渡りは……時の回廊を使わないといけないの。」

タカハル「じゃ、じゃあボクたちもその回廊を通れば……。」

ジュプ兄「ああ。過去へ戻ることができる。」
セレビィ「あっ! 見えてきました!」

 セレビィ……。暗いの嫌ならほかの時代に行けばいいのに……。って、こんなこと言っちゃ身も蓋もないんですけどね。
 そして高台の入口へ到着。

セレビィ「あそこが高台へ通じる入口です。時の回廊はあそこの上にあります。」
ジュプ兄「よし。準備ができたらすぐに出発しよう。」

 さあ、準備だ準備。
 あぁ……倉庫……orz

ジュプ兄「時の回廊を通れば過去に戻れる。もう少しだ。準備ができたら出発するぞ。」

 はぁ、兄さんは相変わらずですなぁ。

セレビィ「ねえねえ。キミ。ちょっとナイショの話なんだけど……ジュプトルさんって実はすごくせっかちなの知ってた?」

 ああ、うん、薄々感づいてた。

セレビィ「急ぐのはわかるんだけど、もうちょっとゆっくりしてくれたほうが……私も嬉しいんだけどなあ……。
      できるだけ長い時間一緒にいたいし……。
      あ……あっ! そういうイミじゃないからね! 私、特に何も思ってないからね! それより早く行きましょ!」


 何だこの超かわいい意地っ張りツンデレっ子はぁ!!
 や、やべぇ……何か自分、おかしなものに目覚めてしまいそうだ……。
 あぁ、もう、この赤面した顔グラがかわいすぎる! はぁ……!

 ではでは、先へ進みましょう。

ジュプ兄「よし。出発だ。時の回廊までたどり着こう。行くぞ。」


 ―もりのたかだい―

 毒も混乱もセレビィの「いやしのすず」で怖くないぜ!
 しかしセレビィかわいいなぁ。マジかわいいなぁ。
 でも、「この世界は暗いところばかりでホントイヤだわ」はともかく「ウフフッ! 私はカンタンにはやられないわよ!」は何だか死亡フラグの予感……。考えすぎ?
 それにしてもハガネールでけぇ。
 そしてカバルドン……。砂嵐自重……。


 そして高台を抜けました。

セレビィ「あっ! 見えてきました! あそこです!」

 先へ進むと青白いゲートが。これってやっぱり時空ホールとの対比なんでしょうかね。白と黒。

タカハル「あれが……時の回廊なの?」
ジュプ兄「そうだ。あれが時の回廊だ。あそこを通ってオレは過去に行ったんだ。
      時の回廊の扉をあけられるのはセレビィだけだ。さっそく扉を開けてくれ。」
セレビィ「はい。」

 そしてセレビィが時の回廊へ向かおうとしたその時!

*「まてッ! そこまでだッ!」
ジュプ兄「こ…この声は!?」
タカハル「ま、まさか……。」
*「オマエたち。久しぶりだな。」


 ヨノワールさんきたああぁぁぁぁっ!!
本当久しぶりだようぶわぁぁぁぁ会いたかった!!(落ち着け)


ジュプ兄「ヨ、ヨノワール!」
タカハル「ヨノワールさん……。」
ヨノワール「だいぶ逃げ回ったようだが……残念ながら……もうお終いだ。」

 ヨノワールさんがそういうと、辺りからヤミラミ達が登場。
 はぁ……。ここのBGMたまらんなぁ……。

ジュプ兄「フン。そういうことかヨノワール。オレたちをわざと泳がせて……セレビィまで捕らえたかったってことか……。」
タカハル「ええっ!? じゃあボクたち……ずっと後をつけられてたってこと?」
ジュプ兄「フン。こんなことになるとはな。悪いな。セレビィ。」
セレビィ「あら? 謝るなんてジュプトルさんらしくないですよ。それに私が捕まると思います? ウフフ!」

 頼むセレビィ。それ以上フラグ立てないでくれ。

ジュプ兄「オマエたち! 戦う準備はできてるか!」
タカハル「えっ!? あ……も、もちろん!」
ジュプ兄「ここは強行突破するぞ! アイツらを蹴散らし……時の回廊に飛び込む!」
タカハル「わ、わかった!」
ヨノワール「フッ、抵抗するのか? ムダなことはやめろ。オマエたちに勝ち目はない。」
ジュプ兄「そんなこと……やってみなきゃわからないだろ! ヨノワール! オマエが相手だろうがな!」
ヨノワール「ジュプトル。ここに来たのはわたしだけだと思ってるのか?」
ジュプ兄「な、何っ!」

ヨノワール「ディアルガ様。」

 ポケモン界の夜神月キター!!
 そして辺りが暗くなり、咆哮とともに闇のディアルガ登場! いやぁかっけぇ!

タカハル「うわああぁぁっ!」
ジュプ兄「あ…あれはッ!」
タカハル「ジュプトル! あれは何なの?」
ジュプ兄「あれは……闇の……闇のディアルガだ……。」
タカハル「ええ――――――――――っ!? あれが!? あれが……闇のディアルガなの!?」
ヨノワール「どうした? ジュプトル。さっきの威勢の良さは?」
ジュプ兄「ぐっ……。」


 うわぁ、ヨノワールさん性格悪いなぁ(笑)

セレビィ「ジュプトルさん……。」
ジュプ兄「…………。ううっ、もはや……ここまでか……。」
タカハル「ええっ! どうして!? 戦うんじゃなかったの!?」
ジュプ兄「ム、ムリだ……。ヨノワールだけならともかく……ディアルガが相手ではとても敵わない……。
      オマエたちもよく頑張ってきたが……すまないな。ここでお終いだ。」
タカハル「そ、そんな!」
ジュプ兄「降参だ。ヨノワール。好きにしろ。」

セレビィ「ジュ、ジュプトルさん!」

 ぅゎぁ……。
 あ、そろそろあのシーンか? 超重要シーンだな!
 ここまでのためにこれまで主人公が空気だったといっても過言ではない! (オイコラ)

ヨノワール「どうしたジュプトル。オマエにしてはやけにあきらめが早いな。」
ジュプ兄「まあな。確かにオレは諦めたが……しかし……まだ希望はある。
      セレビィも知ってると思うが……。あのとき……星の停止を食い止めるため過去に行ったのは……
      オレだけじゃない。もう一人いる。」
タカハル「ええ〜っ!? ボクたちの世界に行ったのはジュプトル1匹だけじゃなかったの!?」
ジュプ兄「そうだ。オレには相棒がいた。オレはそいつと一緒に過去へ向かったのだ。
      ただ、時の回廊を通っているときにトラブルがあり……オレたちは互いにはぐれてしまったのだ。
      アイツはまだ過去の世界にいるはずだ。だからたとえオレがいなくなっても……
      アイツがきっとオレの代わりに使命を……星の停止を食い止めてくれるに違いない。」


 BGMストップ。さあ、来ますなぁ!
 ……正直、自分、初めてやった時ジュプトルのパートナーって親方様だと思ってたんだ。
 だ、だって、あまりにも謎なキャラじゃないか親方様……。

ヨノワール「………………。フフッ、フフフフフ……。」
ジュプ兄「……な、何がおかしい?」
ヨノワール「フッ、オマエの他にも過去に行ったヤツがいるというが……
       ちなみにソイツの名前は? ソイツの名前を言ってみろ。」
ジュプトル「聞いてどうするんだ?」
ヨノワール「何だ。言えぬのか。」


 うわぁ、ヨノワールさん挑発するのうめぇ。さすがポケモン界の夜神月。

ジュプ兄「そんなことはない。名前はツクヤミ。オレの親友だ。」
ツクヤミ(……な!)
タカハル「何だってっ!? ジュプトル! ツクヤミだってっ!? ここにいるのがツクヤミだよ!?」
ジュプ兄「何だって!? オマエが……ツクヤミだと?
      …………いや。違う。オレの知っているツクヤミはポケモンじゃない。
      オレの知っているツクヤミは……ニンゲンなんだ。」

タカハル「ええ――――――――――っ!!?」

 BGM再開。いやぁ、この曲好きです。
 笑い始めるヨノワールさん。腹の口開いてますよ。

ヨノワール「ワハハハハハハハッ! その通りッ! ジュプトルよ! そこにいるのはツクヤミに間違いない!」
ジュプ兄「何ィッ!?」
ヨノワール「そいつは元々ニンゲンだったのだ!」

ジュプ兄「な、何だとッ!?」

 はぁい、ヨノワールさんネタばらし入りまーす。
 もうやばい、何かオレやばい。ニヤニヤが止まらん。それにしてもヨノワールさん口調変わりすぎじゃね?

ヨノワール「ディアルガ様がわたしに与えた使命……それは過去に行ったジュプトルとツクヤミを消すことだった。
       そしてオマエたち2匹を追ってタイムスリップしたのだ。
       過去の世界に行ったわたしは、情報を集めながらオマエたちを探していた……。

       そしてある時、ミンティアに出会った

          ヨノワール「おお、あなた達は確かギルドの。」
          タカハル「うん。ボクたちはミンティア。ギルドで働いてるの。よろしくね!」

       ただ、あの時は何も感じなかったが……

          タカハル「偶然夢を見て……」
          ヨノワール「ん? 夢? 夢ってどういうものなんですか?」

       時空の叫びの話を聞いた時、まさかとは思ったが……わたしの中にある考えが芽生え始めたのだ
       そして……

          タカハル「うん。その時覚えていたのは自分の名前と……
                元々はポケモンでなくニンゲンだったってことみたい。」

          ヨノワール「ええ〜っ!? ニ、ニンゲンッ!?」

       何と元々はニンゲンで……しかも記憶がないというじゃないか
       時空の叫びをもつニンゲン……
       わたしは確信した!

          ヨノワール「あなたは……あなたは自分の名前は覚えているとおっしゃってましたよね?
                 して……その……その、名前は? ……。」
          ツクヤミは自分の名前をヨノワールに伝えた
          ヨノワール「!! ……ツクヤミ……さん……。」
          タカハル「どうお? 何かわかったの?」
          ヨノワール「………………いや。残念ながら……何も……。」
          ツクヤミ(……あ、あれ? ……今、微かに……微かにヨノワールが……笑ったような……。
                ……気のせいかな? ……。)


       間違いない! コイツこそ、わたしが追っていたツクヤミだったのだ!

       ツクヤミが記憶を失い……ポケモンになってしまったのは……
       おそらくタイムスリップ中の事故か何かでそうなったのだろう。
       とにかく、ツクヤミが記憶を失ったのはラッキーだったよ。わたしを見てもわからないワケだからな。
       コイツらはこのまま信用させておけば……いつでも未来へ連れて行ける。」
タカハル「ううっ……ヨノワールさんはやっぱり……。」
ヨノワール「後はジュプトル。キサマさえ何とかすればよかったのだ。」
ジュプ兄「……………………。」
ツクヤミ(自分は未来のニンゲンだった? ……。
      しかもジュプトルの相棒として、星の停止を食い止めるために……
      タカハルがいる世界へやってきたって? ……。)

ヨノワール「ジュプトルとツクヤミ。2匹は今ここにいる……。オマエたちを倒せば全てが終わる。
       ジュプトル。オマエの儚い希望を含めて……全てがなッ! ワハハハハハハハハハハハハハハハハッ!」


 最 後 の セ リ フ が 殺 人 級 の 破 壊 力 (対俺専用)

タカハル「うう……ヨノワールさん……。いや……ヨノワール!」

 ここが個人的にはタカハルにとっての38度線。
 さりげなくとっても重要なところだと思う。

ヨノワール「フッ、覚悟はできてるようだな。」
タカハル「ジュ、ジュプトル! ツクヤミ!」
ヨノワール「消えるがよい! これがオマエたちの……最期だッ!」

ヤミラミ「ウイイイイイイイ――――――ッ!!」
タカハル「ううっ……。 ツクヤミ! ジュプトル! あきらめちゃだめだよ!」

 オイ、セレビィを(2回も)無視するなタカハル。

ジュプ兄「くっ……あきらめるなというが……この状況をどうするというのだ!?」
タカハル「だから何か考えなきゃ! そ、そうだ! セレビィ! 時渡りで時の回廊に飛び込むことはできる?」
セレビィ「ディアルガがいるから難しいわ。ディアルガは時間ポケモン……。時渡りを使ってもすぐに破られてしまうわ。」
タカハル「ちょっとだけでも十分だよ! お願い!」

ヨノワール「かかれぇ――――――ッ!!」
ヤミラミ「ウイイイイイイイ――――――ッ!!」
セレビィ「時渡りッ!」

 セレビィがそう言うや否や、ツクヤミ達の姿が消えました。
 呆気にとられるヤミラミかわいいぜチクショウ。

ヨノワール「き…消えたっ!? ディアルガ様ッ!」

 ヨノワールさん、慌ててるんだか落ち着いてるんだか謎ね。
 そしてディアルガが吠えると時渡りが破られました。このガラスが割れるような映像かっけぇ。

タカハル「ああっ! 時渡りが破られたッ!」
ヨノワール「そこかッ!」
タカハル「時の回廊までもう少しだったのに!」
セレビィ「いま飛び込めば間に合うわ! さあ! 時の回廊に早くっ!」
タカハル「セ、セレビィは!?」
セレビィ「私なら大丈夫! 絶対に捕まらないって言ったでしょ!?
      必ず星の停止を……歴史を変えてね!」


 姐御おぉぉぉ!! それ死亡フラグやあぁぁぁ!!

ジュプ兄「すまない!」
タカハル「ありがとう! セレビィ!」
ヨノワール「逃がすかっ!」

 ミンティアとジュプトルが時の回廊に飛び込むと、辺りが再び光輝き、セレビィの姿も消えました。
 あとには時の回廊があった場所に何かバチバチと放電しているものが。

ヨノワール「くっ……。」


 そしてやっぱりジュプトルも時空を超えるときはぐるぐる回るのね!


 さて、過去……というか現代へと帰ってきました。
 それでは今日はこの辺で!



名前/ポケモン/Lv. ツクヤミ/チコリータ♂/Lv.46 タカハル/ヒノアラシ♂/Lv.46
HP 146 143
攻撃/防御 120/67 77/69
特攻/特防 89/60 69/64
たいあたり たいあたり
はっぱカッター でんこうせっか
タネマシンガン ふんえん
のしかかり かえんほうしゃ
かしこさ ☆☆と半分 ☆と半分

オイ……こいつら、特防だけいっこも上がってないぞ……?



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