それでは続きと行きましょうかね。 サメハダ岩に着いた一行。 タカハル「このがけはサメハダ岩って呼ばれてるんだけど……。」 ジュプ兄「サメハダ岩?」 タカハル「うん。岩のカタチがサメハダーというポケモンに似ているからそう呼ばれているらしいんだ。 とりあえず……見た目は変わってはいないかな。」 タカハルが草をどけるとそこには階段が。 しかしタカハル、こんないい場所をちゃっかり持っているとは……侮れん奴。 タカハル「この下だよ。ボク、ギルドに入る前はここに住み着いてたんだよ。さあ、中に入って。」 住み着いてたんですかタカハルさん。何かその言い回し……何とも言えない。 階段を下りるジュプ兄とツクヤミ。 ジュプ兄「なるほど。崖の中にこんな空洞があったのか。」 タカハル「よかった。誰にも荒らされてないや。 ここなら目立たないし……しばらくはここにいたほうがいいかもね。」 ジュプ兄「そうだな。」 ギルドに入る前にちゃんと入口を閉めてきたとは……タカハル、なかなかやるな。 そして夜。 ジュプ兄「しかしツクヤミ。まさかオマエがあのツクヤミだったとはな……。」 ツクヤミ(………………。) タカハル「詳しく話してよ。ジュプトル。」 ジュプ兄「オレとツクヤミは……星の停止について一緒に調査してたんだ。」 タカハル「ポケモンとニンゲンの……ペアで?」 ジュプ兄「そうだ。ツクヤミは誰にもない特別な能力を持っていた。 その特別な能力が、星の停止を調査するために……ある重要な役割を担っていたのだ。」 タカハル「特別な能力って…時空の叫びのことだよね?」 ジュプ兄「その通りだ。ただ、時空の叫びには問題があった。 時空の叫びは……信頼できるパートナーポケモンが一緒にいないと……発動しないのだ。」 タカハル「信頼できる……パートナー……。」 ジュプ兄「だからオレたちは一緒に行動したのだ。時空の叫びは時の歯車が存在する場所に反応して起こる。 オレたちは過去の世界での時の歯車がどこにあるのかを探るために……時空の叫びを使ったのだ。」 タカハル「ちょ、ちょっと待ってよ! 時空の叫びは信頼できるパートナーが必要だって言ってたけど…… ボクたちが出会って間もないころからも時空の叫びは起きてたよ?」 ジュプ兄「何を言う。それだけオマエたちが初めから信頼し合ってたってことじゃないのか?」 タカハル「うっ……そんなストレートに言われちゃうと……ちょっと恥ずかしいけど……。」 さすが稀代のKY男、ジュプ兄。恋心に鈍いだけじゃなかったのね。 それにしても、やっぱり兄さんの口調安定してないな。 ジュプ兄「それにツクヤミは記憶を無くしていた。 頼るものがいないとき、タカハルに出会ったことで……ツクヤミの信頼もより深くなったのではないかな。」 タカハル「あっ、あと、まだわからないことが……。時空の叫びは時の歯車に反応して起きるの?」 ジュプ兄「そうだ。逆に時の歯車のない場所では時空の叫びは発動しない。」 タカハル「うーん……。…………そうかなあ……。そんなことはなかったような……。 ねえツクヤミ。スリープの時とか……初めて探険に行った時とか……他にも…… 明らかに時の歯車とは関係ない場所でも……時空の叫びが聞こえたことはあったよね?」 ジュプ兄「そうなのか……。 しかし未来では時の歯車に関係しないところで……時空の叫びが発動したことはなかったぞ。 ………………。だとしたら、なぜそうなるのかは分からないが…… もしかするとこの世界で発動する時空の叫びは……またちょっと性質が違うのかもしれない。」 ツクヤミ(未来では時の歯車に関係しないところでは発動しない……。 ……! そ、そうか! もしかしてあの時……未来世界に行ったあの時は…… タカハル「時空の叫びだよ! ツクヤミの時空の叫びを使うんだよ! この水しぶきに触ってみてよ。そうすれば何か見えるかもしれないよ?」 ツクヤミ(なるほど……。確かに……やってみる価値はある……。 あの流れない水しぶきを触ることで…… 今自分たちに起きていることが何なのか……わかるかもしれない。) タカハル「のんびりしてるとヤミラミ達が来ちゃうよ。早くやろう!」 ツクヤミは水しぶきに触れてみた タカハル「………………。ツクヤミ、どうお? 何か見える?」 ツクヤミ(…………。……………………。………………………………。 ……ダメだ。何も感じない……。) あの時何も見えなかったのは、未来だったから……そして時の歯車とは関係のない場所だったから…… だから時空の叫びも聞こえなかったのかもしれない……。 ジュプトルの言う通り、未来と今の世界では……時空の叫びの性質も変わってしまうのかもしれない……。) 何かこれしっくりこないんですよね。何となく無理やり感が漂ってるような……。 どうして性質が違うのかの説明がほしいところです。 ……ま、そこを捏造するのがいいかのかもしれませんが(オイコラ) いや、何が気になるってアンタ。 最初に主人公に時の歯車のことを教えてくれたのはヨノワールさんじゃないですか。 でもヨノワールさんは時の歯車に関係する時だけ発動するは言ってないし、時の歯車と関係ないところで起こっても全然気にしてないみたいでしたよね。 ヨノワールさんは時代が変わると性質が変わるのを知ってたとか? うーん、でもなぁ……。 どうなんだろコレ……。気になるなぁ。 ジュプ兄「とにかく。オレたちは星の停止について調査を続けた。 そしてこの世界にある時の歯車の場所を……未来から時空の叫びを使って捜し出したのだ。 そうか! ここにっ!! ここに時の歯車があるのか!! なるほど。グラードンの心臓にひでりいしをはめる。それで霧は晴れるのか! さすがだな! やっぱりオレのパートナーだ! そうやってオレたちはこの世界で時の歯車がある場所を突き止めた後……時の回廊を渡り…… 未来からこの世界へ向かったのだが……。しかし…… ……うおっ! ……だ、大丈夫か?! は、離してはダメだ! もう少し……。何とか頑張るんだ! ダ、ダメだ……。こ、このままだと……。 うわああああああああっ!! タイムスリップ中に事故があり……オレとツクヤミは離ればなれになってしまったのだ。 なぜかはわからないが、ツクヤミがポケモンになり、記憶を失ったのは…… その事故が原因じゃないかと思う。」 ツクヤミ(…………。……自分は……未来からやってきた……。 しかも星の停止を食い止める使命まで負って……。 何か、まだピンと来ないというか……実感がわかないな……。) ジュプ兄「ツクヤミ。今のオマエは覚えてないかもしれないが……オマエはオレの親友だったのだ。 離ればなれになったあと、とても心配したが……元気でよかった。 たとえ姿が変わり……記憶を失くしたとしても……オマエはオマエだ。友達なのは変わらない。 ツクヤミ。また会えてよかった。」 その友達に瀕死の重傷を負わせたのはどこの誰だったっけ。 ツクヤミ(………………。) ホラ! ツクヤミも黙っちゃった! (お前な) この、このさ、チコリータの ( ・ー・)<……。 って感じの何ともいえない顔がさ……。 絶対これ心の中では「お前が言うな……」とか思ってるって! うちの子だし!(お前な) ジュプ兄「さて。これからのことだが……オレは前にも言った通り……また時の歯車を集めに行く。 オマエたちはどうするのだ?」 タカハル「うーん……。時の歯車をとると、その地域の時が止まっちゃうのが気になるんだけど…… これも一時的なものなんだよね?」 ジュプ兄「そうだ。時限の塔に時の歯車を納めさえすれば……また元に戻る。」 タカハル「だったら! ボクたちも行くよ。ジュプトルと一緒に。 時の歯車をとることで、そこのポケモンたちには少し迷惑かけちゃうけど…… でも星の停止は絶対に食い止めないと!」 ジュプ兄「わかった。じゃあ一緒に行くことにしよう。 ただ今日はもう遅い。それに今までずっと逃げっぱなしで疲れている。 とりあえず今日は休んで……明日出発することにしよう。」 兄さん、さすが空気の読めない男です。 夜中、兄さんが目を覚ますとタカハルがいません。 ジュプ兄「おや? タカハルがいないな……。外にいるのかな。」 兄さん外へ。そこには海を見るタカハルが。 ジュプ兄「どうした? 眠れないのか?」 タカハル「……うん。何となくね。」 ジュプ兄「ヨノワールのことを考えてたのか?」 タカハル「いや。違うよ。」 ヨノワールさん……(´;ω;`) そ、そんなはっきり言わなくてもタカハル……。 タカハル「そりゃ裏切られたのはショックだったけど……でもさっきのジュプトルの話を聞いて…… 未来でヨノワールが言ってたことは……改めて本当だったんだなって……。 そしてツクヤミは未来から来たんだなあって……そんなことを何となく考えてたよ……。」 そう言って、ふと東を見るタカハル。 タカハル「あっ! 見てよ! ジュプトル! 朝日だ! 日が昇ってきたよ!」 うわぁ……やっぱDSのグラフィックはきれいだわ……。 タカハル「……きれいだね。」 ジュプ兄「ああ……。」 タカハル「今までずっと未来にいたせいか……夜が明けることが……こんなにも新鮮に感じるとは、ボク、思わなかったよ。 日が昇り……そして沈んでいく……。とても当たり前のことなんだけど…… でも、その当たり前のことが……実はものすごく大切だったんだね……。」 ジュプ兄「オレは暗黒の未来世界しか知らなかったから…… この世界にきて……初めて太陽を見て……衝撃を受けた……。 そして、だからこそ……暗黒の未来を変えなくてはいけないと強く思ったんだ。 タカハル。オマエにひとつ、聞きたかったことが……。 あの時……未来でディアルガ達に囲まれ……絶体絶命の状況だったあの時…… ヨノワール「消えるがよい! これがオマエたちの……最期だッ!」 ヤミラミ「ウイイイイイイイ――――――ッ!!」 タカハル「ううっ……。 ツクヤミ! ジュプトル! あきらめちゃだめだよ!」 ジュプ兄「くっ……あきらめるなというが……この状況をどうするというのだ!?」 タカハル「だから何か考えなきゃ!」 あの状況の中で、あの時オマエは最後まで諦めなかった……。オレでさえ諦めかけたというのに……。 あれはどうしてだ? どうしてあそこまで……気持ちを強く持てたのだ?」 タカハル「……うーん。どうしてだろうね……。ボクにもよくわからないけど…… でも……もしかしたら……ツクヤミがそばにいてくれたからかもしれない……。」 ジュプ兄「ツクヤミが? ……。」 タカハル「これ、見てよ。」 ジュプ兄「これは……何だろう……。何か不思議な模様が描かれてるな。 初めて見たな……。こんな模様は……。」 タカハル「これはいせきのかけら。ボクの宝物で……このかけらのナゾを解くことがボクの夢なんだけど…… ボク、意気地無しでさ……ギルドに弟子入りすることすらできなかったんだ。 でも、そんな時……ツクヤミに出会った。ツクヤミは…… タカハル「…………わかった。ボク、ツクヤミを信じる! ツクヤミを信じるよ。」 ツクヤミはいつもボクを励ましてくれた。そして…… グラードン「グオオオオォォォォッ!!」 タカハル「ううっ、怖い……。でも……勇気だ! 勇気を出さなきゃ! ツクヤミ! 頑張ろうね!」 いつもボクに勇気を与えてくれた。一緒にいれば、どんなことだって乗り越えて行ける…… いつしかそんな風に思えるようになったんだ。 だからあの時も……ボクは最後まであきらめずに頑張れたのかもしれない……。」 ジュプ兄「…………。なるほど……。何となくわかる気がする。 アイツには……ツクヤミには、そう思わせる何かがあるんだ。 オレがツクヤミを大切に思うように……タカハルもツクヤミが大切なんだな。 アイツは……幸せだな。オマエのような友達がいて……。」 ……やっべぇ、最近妄想してるツクヤミの過去のこと思い出したら、このセリフで何か泣きそうになった。 ま、それはまたいずれ機会があったらってことで。頑張って続き書かなきゃな小説。 ジュプ兄「……もう朝だ。そろそろ出発するか。」 タカハル「うん。」 ツクヤミも起きて、ようやく行動開始のようです。はぁ……長かった。 ジュプ兄「さてと。時の歯車をとりに行くわけだが……。まず最初に……どこの時の歯車を狙うかだな。」 タカハル「不思議な地図を見てみよう。 ここからだと……地底の湖が一番近そうかな……。」 ジュプ兄「キザキのもりはどうだ? オレが最初に時の歯車をとった場所だ。」 タカハル「どこにあるの?」 ジュプ兄「ここだ。ここからはちょっと遠いが……そのかわり、ユクシーのように時の歯車を守る番人がいない。」 タカハル「そっか! 時の歯車をめぐって下手に戦ったりすると騒ぎが大きくなるけど…… ここではそういう心配がないってことだよね?」 ジュプ兄「その通りだ。」 タカハル「決まりだね。じゃあ行こう! キザキのもりへ!」 兄さん……実は最初っからそこにするつもりだったろ……。 とりあえず、キザキの森へ向かいます。 きっとここじゃなかったら、スペシャルエピソードで出てきたところにするつもりだったんだろうな……。番人メタモンだし……。 ジュプ兄「ここだ。キザキの森の入口は。おや?」 タカハル「どうしたの? ジュプトル。」 ジュプ兄「何か、前に来た時と雰囲気が違うような……。いや。多分気のせいだろう。準備ができたら行くぞ。」 倉庫がいっぱいで準備がしづらいです兄さん。 ジュプ兄「この森の一番奥に時の歯車があるはずだ。準備ができたら行くぞ。」 相変わらずせっかちね兄さん。 ―キザキのもり― キザキの森は大好きなダンジョンの1つです。 その理由はラルトスが出るからです。 何でラルトスなのかって? まあ今はいいじゃないですか。 ひゃっはーい待ってろよー! 殿堂入り後には確実に仲間にしてやるからなー!! それにしてもツクヤミ強ぇ!! スペシャルエピソードやった後だとより感じる! ああ……サクサク進むのって素晴らしい……。 でも「のしかかり」の命中率だけは何とかならんかなぁ……。技変えようかな。 ダンジョンの途中で店に遭遇。 やべぇ……店主に通報される……!と思ったのはきっと自分だけじゃないはずだ。 ジュプ兄「神経を研ぎ澄ませろ!」 怒られてしまいました。 奥地に到着。 ジュプ兄「こ、これは!? 時が……止まっている……。」 タカハル「でも……。確かあの時……。ジュプトルやボクたちが未来へ連れて行かれる前のあの時…… ヨノワール「ユクシーさん、エムリットさん、アグノムさん……。あとのことはお任せしました。」 アグノム「うん。」 エムリット「わかってるわ。」 ユクシー「取り返した時の歯車は、私たち3匹が手分けして……必ず元の場所に戻します。」 ヨノワール「よろしくお願いします。」 ユクシー達は確かに言ってたよね? 時の歯車をもとの場所に戻すって。」 ジュプ兄「しかし……ここの時間は止まったままだ。」 タカハル「……ということは……。時の歯車はまだ元の場所に戻されてないのかもしれないね。」 ジュプ兄「見に行こう。時の歯車があった場所はこっちだ!」 さらに奥へ行くと、そこには時の歯車が。 タカハル「これは? ……。」 ジュプ兄「時の歯車だ。間違いない。」 タカハル「でも……ここの時間は止まってそうだよ……。風も吹かないし…… ホラ! ここの木の葉だって固まっている! やっぱり時は止まってるんだよ! でも時の歯車は戻ってるのに……どうして!?」 ジュプ兄「………………。」 そして時の歯車をとる兄さん。さすがMr.KY。 ナレーションの入った時の「ドビーンッ!」って音が何とも言えませんな。 タカハル「ああっ! 何をするの!?」 ジュプ兄「すでにここの時は止まってるんだ。今更時の歯車をとったところで変わりはない。 それに……もっと気になることが……。」 タカハル「き、気になること?」 ジュプ兄「とにかく。ここは引き揚げよう。あとタカハル。オマエに頼みがあるんだが……。」 タカハル「何?」 ジュプ兄「サメハダ岩に戻る前に……トレジャータウンで少し情報を得てきてほしいんだ。」 タカハル「トレジャータウンで?」 ジュプ兄「ああ。そこで探ってきてほしい。今この世界で何が起きてるのかを。」 タカハル「わかった。探ってくるよ。」 ジュプ兄「みんなはオマエたちは未来に行ったものと思っているはずだ。だから……」 タカハル「わかってるって。みんなに見つかると面倒だから、隠れて探ってくるよ。」 ジュプ兄「頼んだぞ。」 それにしてもやはりすさまじいくらいに主人公が空気。 その後、サメハダ岩にタカハルが帰ってきました。 タカハル「お待たせ。色々聞いてきたよ。」 ジュプ兄「どうだった?」 タカハル「それが……あまり良くない感じだよ。 ボクたちが未来に行った後……ユクシー達は時の歯車をもとの場所に戻したらしいんだ。 そしてそれでまた元に戻るってみんな喜んでたらしいんだけど……でもそれでも時は止まったまま。 それどころか、時が止まる場所が他にもどんどん増えてったらしいんだ。」 ジュプ兄「それは本当か?」 タカハル「うん。みんなもさすがに何でそうなるのか分からなくてうろたえてたよ。ジュプトル、何かわかる?」 ジュプ兄「………………。時が止まる場所がどんどん増えてるということは……ただひとつ……。 時限の塔が壊れ始めたのだ。」 タカハル「時限の塔が……壊れ始めた?」 ジュプ兄「そうだ。つまり時間をつかさどる時限の塔が壊れ始めることによって……各地の時も破壊され…… 星の停止に向かって……世界が急速に動き始めたのだ。」 タカハル「ええ!? そんな! だったら急がないと!」 ジュプ兄「そうだ。早くしないとこの世界は星の停止を迎えることになる。 時の破壊を止める方法はただひとつ。 時の歯車を集め……ディアルガのいる時限の塔に時の歯車を納めることだ。 ただし問題がある。時限の塔は幻の大地と言われるところにあるのだが…… 幻というその名の通り……どこにあるのか全く分からないのだ。」 タカハル「でも……時間がないよね。」 ジュプ兄「そうだ。だからここは手分けしていこう。オレは時の歯車を集める。 その間にオマエたちは幻の大地を探してくれ。」 タカハル「わかった。ツクヤミもそれでいいよね?」 ジュプ兄「よし。では頼んだぞ。 幻の大地はこの世界のどこかにあるはずだが……残念ながら手がかりがない。 まだ誰にも発見されてないことを考えると……かなり遠くにあると思ったほうがいいかもしれない。 海の向こうにわたる手段も考えておくべきだろう。」 タカハル「海の向こうかあ……。」 ジュプ兄「情報がなくてすまないが……頼んだぞ。 ではオレは時の歯車を集めに行ってくる。じゃあな。」 そうか! 兄さんは「じゃあなのタネ」で飛んで行ったんだね! (違うわ) それにしても兄さん……時の歯車を集めてからどうするつもりだったんだろう……。それから調べるつもりだったのか……? 兄さんにしては珍しく用意が足りない……。 幻の大地を探しに行こうか、というものの、どうすればいいかわからないツクヤミとタカハル。 とりあえず海を渡る手段でも考えようか、と海岸へ。 海岸へ来たものの、何も思い浮かばないタカハルとツクヤミ。 一刻も早く情報を得るためには、みんなの協力が必要だと思ったツクヤミ。タカハルに話します。 タカハル「ん? なあに? ツクヤミ。」 ツクヤミ「トレジャータウンに行こう」 タカハル「ええっ!? トレジャータウンに行こうだって!? ど、どうして!? ボクたち、いきなり消えたことになってるんだよ!? 今行ったらみんなすごく驚くと思うけど……。 大体トレジャータウンに行って……どうするっていうの?」 ツクヤミ(……た、確かに……。よく考えたら、今トレジャータウンに行っても……どうしようって感じだよね……。 しまった。そうじゃなくて……。) タカハル「えっ? 違うって? じゃあどこに行こうって言おうとしたの?」 ツクヤミ「プクリンのギルドに行こう」 タカハル「ええっ!? プクリンのギルドに行こうだって!? ど、どうして!? ボクたち、いきなり消えたことになってるんだよ!? そりゃみんなすごく心配してると思うし……ボクもみんなに会いたいけど……。 でも今までボクたちが未来で見てきたこと……ジュプトルのことや……ヨノワールのこと…… そしてツクヤミの過去のことをギルドのみんなに話したとして……みんなは信じてくれるのかな!? ツクヤミはどう思うの? みんな信じてくれると思う?」 ツクヤミ「わからない」 タカハル「……そうだよね。事実を話しても信じてくれるかどうかは……わからないよね……。 だってこの世界のみんなはジュプトルが悪者で…… ヨノワールはすごくいいポケモンだと思っているんだもんね。 特にヨノワールはみんなからすごく尊敬されている。 未来を見てきたボクだって……すごいショックを受けたぐらいだから…… みんなにホントのことを話しても、受け入れられないんじゃないかなあ……。」 ツクヤミ(………………。……確かに……。……確かにタカハルの言う通りかもしれない……。 真実を話しても、誰も信じてくれないかもしれない……。でも!) タカハル「……ええっ!? それでも伝えるべきだって!? ど、どうして!? みんな信じてくれないかもしれないんだよ? それなのにあえて言うべきなの?」 ツクヤミ「そう! 言うべきだよ!」 タカハル「ど、どうして!? ツクヤミはどうしてそう思うの!?」 ツクヤミ「みんなの力が必要なんだ」 タカハル「みんなの……力……。…………そっか。 幻の大地を探すにはボクたちだけでなく……みんなの協力が必要だよね……。 そうしないと……星の停止にはとてもじゃないけど間に合わないもんね……。………………。 ツクヤミ……。わかったよ! 行こう! プクリンのギルドへ!」 ツクヤミ(タカハル!!) タカハル「ギルドに行って本当のことを話そう! みんな驚くと思うけど……でも……きっとわかってくれるよ! ツクヤミ! 帰ろう! プクリンのギルドへ!」 そしてツクヤミとタカハルはプクリンのギルドへ行くことに。 いやぁ、やっぱりいい話ですなぁ。 それではこの辺で!
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